2014年9月12日金曜日

9月12日 武雄市長の名誉毀損裁判判決言い渡し後の弁護団発言の一部要旨

912日(金)に佐賀地裁で武雄市長が被告となっている名誉毀損裁判の判決言い渡しがありました。

その後、弁護団の記者会見がありましたが、弁護団の一番いいたかったことはおそらくメディアには大きく載らないであろうと思い、メモ代わりにまとめておきます。

また、個人的には武雄市長の政治手法の特徴の一部が極めて端的に語られていると考えています。
また、判決文はこちらに置いてあります。

弁護士A
「原告は「瓦礫を受け入れると三者協定に違反するので地元と協議して同意を得るべきだ。もし無視するのだったら裁判をせざるをえないだろう。」といっている。なのに「もし無視するのだったら」という前提を無視して、「裁判すると勝つ」、と市長の場合はなってしまう。

陳述書によると、前提条件については、間接的に原告の発言を聞いた人から市長は聞いている。そのような重要な部分を無視して、人の発言を自分の好きなように、いい加減に歪めてしまう。そこが大きな問題点の一つなのではないかと思う。」

記者「政策論争の範囲内であると裁判所は判断しているが」

弁護士A
「市長は政策論争だといっている。私どもは政策論争に見せかけた個人攻撃だと考えている。

政策論争であれば政策的な対立点がなければならない。

しかし、原告は「瓦礫は何が何でも受け入れてはいけない。」とは言っていない。「地元との同意、協議を経てください。それをしないで受け入れないでください。」と言っている。市長は、陳述書でも「地元との協議、同意はとらなければいけないと思っていた。」と言っている。

なにが違うのか。

政策的な対立点がないのにあるかのごとく装って、このような個人攻撃に及んでいるということが一番の問題。

「地元との協議、同意はとらなければいけないと思っていた。」という 市長の考えは陳述書が出てきてはじめて明らかになったこと。そういった部分をうまく隠して自分といかにも対立しているかのように装って当時は表現していた。

それから、原告の発言として聞いていた中身も、「地元の協議、同意を得ずに市長が強行すれば」という条件を原告が言っていたということも、中間者から聞いていたということも陳述書で初めて明らかになった。

そういう重要な部分を無視して自分の都合のいいように表現するというやり方を取っていたということになる。」

弁護士B
「(相手の発言を)カットして対立しているように見せかける。自分も思っている、言っていることは一緒なのにその部分をカットして、原告が「とんでもない奴だ」「俺のやることに訴訟しようとしている」と。

相違点がないのにあえて個人攻撃をしているということで全然政策論争ではない。」